ここ何日か、延々と作業が続いていていい加減みんなぐったりしていた。
「ちょっと飲み物とってくる」
　そう言ってアスランは部屋を出た。
　自販機にＩＤを突っ込んではたと悩む。
　何を飲もうか。
　お茶でもいいしスポーツドリンクでもいい。
　流石に炭酸系はまずいよな…。
　ぼーっとした頭で考え込んでいると横から手が伸びてきて目の前のボタンを押した。
「あ゛？」
　慌てて振り返るとしたり顔のカガリが居る。
「狙ってたんだよ。サンキュ〜」
　出てきたココアを取ると軽くアスランを小突く。
「こっそり近づいたんだけど気が付かなかったのか？」
「…気が付かなかったよ」
　美味しそうにココアを飲むカガリを見ながらムッとしてアスランは再度ＩＤを入れ直す。
「疲れてるんだったら甘いモノとれよ」
「甘いモノ？」
　あんまり飲みたくないなと答えてからアスランは「でも…」と続ける。
　そして傍らのカガリに顔を寄せるとそのまま唇を重ねた。
　口の中に残っていたココアの味を感じてアスランは唇を離す。
「とりあえず、甘いモノ」

END
200401300036